社長秘書業務

社長秘書という仕事を振り返る

某ベンチャー企業の社長秘書という仕事をしていたことがある。

なんでワタシが、社長秘書などという目くるめく富裕層女子のような仕事に就いてたか簡単に言うと、

会社の社長とはもう何年も前から知り合いで久々に再会した際、当時の秘書が語学留学の為休職するからその間、秘書やってくんない?となんとも軽いノリで会社へ招待されたのだ。

いそいそと履歴書を送ると、例の休職する先輩秘書が実は1個上の高校の先輩と判明し(在学中面識はない)それが拍車をかけ働きなさいな、となったのだ。社長は同郷とか同大学とかお好きなタイプ。

ちなみに現秘書もなぜか同じ高校の先輩という、、彼女も在学中に面識はない。

実質1年弱という儚い秘書人生であったが、今にして思うとよくやってたよなーという仕事ぶりであった。

(ソリャイロイロミスシマシタガ)

せっかくなので、よく聞かれた「社長秘書って何やってんの?」を記しておこう。

もう二度とこんな仕事には就かないと思うから。

そしてスパルタのうちの社長のやり方、もう時代遅れかと思いますが秘書の皆様には、もしくは秘書を目指す方、秘書のやり方整理したい方々へは参考になると思いますのでコメントお待ちしております。

まず一日の流れから。

7:20出社

社長はここ30年くらい必ず6:20には出社してるので、メンズ社員はそれよりも前6:00頃に出社している。女子は7:30頃でよいと言われていた。

社長が毎日万年筆で書いてる「本日の業務連絡」を人数分コピーする。

7:30

メンズ社員+社長のみで営業会議。

その間に、社長室の掃除、窓拭き、テーブルやイス拭き、机の上の整理(鉛筆を削ったり、ペンやハサミはペンたてに戻したり、机上には、余計なものを置かない)

机上には、「未決」「既決」ボックスがあり、既決ボックスを取り出し、資料を各社員に戻したり各指示を伝える。

メールのチェック。私宛と、社長宛両方をチェック。社長はPC扱えないので、彼のメアドは私のメールボックスに来る仕組みだった。必要なものはプリントアウトして提出。

8:00

女子も入れ、朝の全体会議「朝会」。社長が業務連絡を読み上げる。その後秘書に今日一日のスケジュールを読み上げさせる。

ようやく??業務スタート。

(おっと)

たまに「朝ご飯」を頼まれる日があり、そんな日が大変なのは社員全員分という意味なのだ。近場のプロントでパンとコーヒーのセット、あるいはマックの2択だったが、社員全員に何がいいか確認し「プラダを着た悪魔」のアンハサウェイよろしく、コーヒーやパンを持って走りながら「あれも買ってきて」「早く戻れ、仕事あるぞ」などと連絡が来て急いでオフィスへ戻る。

メールの返信、アポがけ、手紙のチェック、電話応対、その他細々したものの確認。

たとえば新しく入ったアポは誰が同席するのか?新しい研修資料のチェックなど。

平日の夜は会食をすべて入れているので(大体18:00から)その日の会食のお客様へ渡す手土産の有無、値段などを確認する。その後、暇な時間を見つけ買出しに出る。社長の運転手が空いていれば乗せてもらって買い出しへ。洋菓子ウェストさんをよく購入していました。それ以外大体、和菓子がメインなのだが、生菓子は厳禁。唯一なかなか手に入らない空也(くうや)の最中だけはたまに社長リクエストを受けて予約していたが。

この手土産買出しが一番楽しかったかも。銀座周りの有名店は全て押さえ、もしくは三越まで買い出しへ。

その日の「社長」のblogをup

blogの過程は以下の通り

↓↓

社長室に珍しくいる時や週末明けにはドッサリ紙原稿手書きでblogの草稿がやってくる。

それをわたしがワードでベタ打ちし、社長に提出し赤を入れられる、blogは1日1稿のみupなので、残りは保存しておく。

upするときには写真を入れる。が、PC使えない上に、社長室にPCがないため、写真はすべて現像し、アルバムにファイリングされている。その中から社長が選抜し、入れる写真に付箋を貼り、番号を振る。blogの原稿の行間には番号が振ってあり、必ず写真の順番もそれ通りにする(アルバムの数膨大!その中からアレ持って来て、などと言われた日にゃ〜)

電話も女子は2人とかだったので、必死で全部取る。中には韓国からの英語の電話が結構かかってきて四苦八苦英語で対応する。無論社長は英語は話せないのでいつも外出中と言う。

お客様のお誕生日や何かのお祝いには必ず花を贈る、手紙は手書きで巻物状にして贈る(元大企業スーパー秘書だったリタイアお歳のKさんがめちゃくちゃ達筆だった)お礼状も手書きで書いてもらい日々何枚も発送。

もちろん誕生日やお礼状の管理もエクセルでコツコツと打ち込み。お誕生日に何をあげたか、お土産に何を持たせたか、被ってはいけないのでこの管理も大事だった。

お昼休憩はほぼない。お財布を持って外出して食べたことはない。お弁当屋で他の社員の注文がてら買いに行くことはあったけれど。自分のデスクで簡単に済ませ、食べてる間でも電話を取り、社長に呼ばれれば応える。食べ終わればすぐに業務に戻る。

社長の手書きの外交ノートを営業マンも共有できるように、デジタル化も仕事。

年末年始は、お歳暮の管理やら年賀状の管理などで、てんやわんやし、

年明けに社長の著書が出た際にはそのプロジェクトに関わっていたため出版社と電話したり在庫を整えたり、知り合いに膨大な量を送ったり、、、、、。

名刺の整理もことごとく大変。

同じ人から何枚もらおうが、一枚も捨てない。もらった名刺には、どこで会ったのか、誰が同席したのか、そして日付スタンプを押す。さすがに名刺の情報入力は他企業に任せてたが、名刺をファイリングするのはこちら。膨大な量を頂くのでファイリングに時間がかかって眩暈がした。

手紙の整理も似てる。

こちらもDM一枚捨てない。

そんなこんなであっという間に18時。

帰りには、明日のスケジュールを作り、運転手から出発時間をもらい、各営業マンの月スケジュールをコピーしてデスクに置いて帰る。

いくら帰れない日でも20時には必ず帰った。そして18時で帰れるように、必死で終わらせ明日でもいいものに分類。

それでも会食に連れていかれることもしばしば。

月に2回の金曜日は、毎月ある会合の打ち上げと毎月の打ち上げ。

それでも、こんな私を雇ってくださりちゃんとお給料もくれ、就けない様な仕事に就かせてくれ、会えないような人々にも会わせてくれた社長には感謝している。

この仕事に就くまで、スーツらしいOLらしいコンサバっぽい服を一着も持っておらずなんだかそんな自分が可笑しかった。

私は明らかに「社長秘書コスプレ」をしていた。「社長秘書コスプレ」を楽しんでいた。

ちなみに私は、秘書検定なるもの持ってないし勉強したこともないです。全て先輩秘書が積み上げて来たものの通り行なっており、あとは自分流に少し変えてみただけなので参考にならないかと思いますが入ってしまえば実行力重視ですからね。

あとは社長の希望通りかどうか。

うちの社長はPC関連全く使えない人でだからこそ秘書を雇っているんだと常々言っていたので各社長によってのやってほしいことの好みが違いますからね。

飛行機で30時間南米ブラジルはリオデジャネイロにパンデミック前まで在住。下調べも予防注射もせず夫婦二人で殴り込み♡ 帰国後、出国前と変わらずプロベリーダンサーとして各種レッスンとパフォーマスの日々。企業へ出張してストレッチなども教えています。 ブラジル人の旦那さんと2人暮らし。とてつもなくポメラニアンが好き。

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